サンマにつく寄生虫『ペンネラ(サンマヒジキムシ)』!黒いヒモのような奇妙な生物は人間には無害です

サンマにつく寄生虫『ペンネラ(サンマヒジキムシ)』!黒いヒモのような奇妙な生物は人間には無害です

秋の味覚といえば誰もがすぐに思いつくのがサンマでしょう。スーパーやデパート、居酒屋さんに至るまでどこでも食べられるこの魚。サンマにつくペンネラ(サンマヒジキムシ)という寄生虫について解説します。

サンマの寄生虫『ペンネラ(サンマヒジキムシ)』!黒いヒモのような奇妙な生物は無害だから安心してね

サンマを買ったらまさかの寄生虫が!

素晴らしく美しいサンマ
素晴らしく美しいサンマ

先日、築地市場でサンマを購入しました。おさかな好きのめだか水産は、毎年箱でサンマを購入しています。魚は言うまでもなく鮮度が命です。サンマはシャーベット氷に入れられて産地から出荷されるので、箱で買うと鮮度が保たれるんです。
サンマは氷水に漬けて産地から出荷される
サンマは氷水に漬けて産地から出荷される

そんな産地直送の新鮮なサンマに、今回紹介するあの寄生虫がついていたんです。そう、魚の鮮度と寄生虫の有無はあまり関係がありません。※寄生虫の種類にもよります。

黒い紐のような生き物

サンマをスーパーなどで購入したとき、黒くて細長い紐のようなものがサンマのお腹などにくっついていたことはありませんか?

実はそれ、ペンネラ(サンマヒジキムシ)という寄生虫なんです。下に鮮明な画像があります。苦手な方はこのまま戻ってください。



ペンネラ(サンマヒジキムシ)
サンマの寄生虫ペンネラ(サンマヒジキムシ)

サンマの腹びれ付近にがっつりくっついています。

ペンネラ(サンマヒジキムシ)を引き抜いてみる

やわらかそうに見えますが触ってみると意外に硬く、ゴムのような感触です。すぐに取れるかと思いきや、かなり食い込んでいるようで力を入れないと引き抜けないくらいです。

サンマヒジキムシはくっついているというより食い込んでいる
サンマヒジキムシはくっついているというより食い込んでいる

力を入れて引き抜いてみると、こんな姿のものが出てきました。これがサンマに寄生する寄生虫、ペンネラ(標準和名サンマヒジキムシ)です。
ペンネラ(サンマヒジキムシ)の全体図だ!
ペンネラ(サンマヒジキムシ)の全体図

赤色の部分は錨(いかり)のような形状をしており、かえしの役割を果たしています。これにより、一度サンマに寄生すると容易に離れられなくなるのかもしれませんね。それにしてもなんとも奇妙な姿をしています。

ペンネラ(サンマヒジキムシ)について調べてみた

和名:サンマヒジキムシ
学名:Pennella sp.
分類:節足動物門甲殻亜門カイアシ亜綱シフォノストム目ペンネラ科ペンネラ属※諸説あり
英名:おそらくPennella

ペンネラ(サンマヒジキムシ)はカイアシ類の仲間の寄生虫です。広義的にはエビやカニの仲間といえます。

カイアシ類は地球上の海中、淡水中に広く生息しています。ケンミジンコ類という言い方が一般的かもしれません。生物をかじっている人はコペポーダと呼ぶこともあります。要はプランクトンの仲間と思っていただければOKです。

ペンネラの生態はほとんど知られていない!

気になるペンネラ(サンマヒジキムシ)の生態ですが、研究者が多くないのか具体的な生活史や成長過程などの生態がほとんど知られていないようです。

錨のようになった赤色の部分(これが頭部)を筋肉に食い込ませて、しっぽの部分を海水中に漂わせているようです。しっぽの先に白い糸状のものを2本ぶら下げていることがあるそうですが、これは卵(卵嚢)のようです。

ペンネラ(サンマヒジキムシ)は比較的新顔の寄生虫

ペンネラはこれまでカジキやマンボウなど大型で回遊する魚に寄生することは知られていたようですが、昭和58年の太平洋

人体に影響はあるの?食べても大丈夫?

ペンネラ(サンマヒジキムシ)は人体に影響はありません。万が一食べてしまっても大丈夫です。

見た目もインパクトがありサイズも大きい寄生虫なので、誤って食べてしまうことはないと思いますが人間に寄生することはなく無害なので安心してください。

また、スーパーやお魚屋さんではパック詰めする際に目視で寄生虫を確認し、なるべく除去するようにしていますが、どうしても混入してしまう場合があります。

低確率だと思いますがもしペンネラ(サンマヒジキムシ)がついてしまっていたら、家庭で取り除いてサンマを美味しくいただきましょう。私たち消費者が魚や自然のものについて理解して購入することが大切だと思います。

ペンネラがついていても人間には影響はありません!
ペンネラがついていても人間には影響はありません!

そのほかサンマに寄生する寄生虫の紹介

ペンネラ(サンマヒジキムシ)のほか、サンマにはいくつかの寄生虫がつくことがあります。下記に紹介する2種はサンマによくくっついている寄生虫ですが、食べてしまっても人体に影響はありません。

サンマに寄生する寄生虫:ラジノリンクス

ラジリンクスは赤やオレンジ色の短い糸状の寄生虫です。サンマの肛門付近に寄生していることが多く、スーパーなどの小売店ではクレームや苦情の対象になることがあります。人間に寄生することはなく、万が一食べてしまっても無害です。安心してください。また、サンマの美味しさも変わりません。

サンマに寄生する寄生虫:サンマウオジラミ

サンマウオジラミはシーズン初期のサンマによくついている印象があります。ウオジラミという、魚の体表に付着する寄生虫の一種です。

サンマウオジラミ自体がくっついていることはあまりないのですが、売られているサンマに黒~茶色い穴のような跡がついているのを見たことがある方は多いのではないでしょうか?これがサンマウオジラミが寄生してできた跡です。

これもスーパーなどでクレームや苦情の対象となることがよくあります。サンマを含めた天然の魚は自然由来の生物・食品です。多少傷や跡がついているのは珍しいことではありません。よく見て納得した魚を買うようにしましょう!

理解して美味しいサンマをたくさん食べましょう
理解して美味しいサンマをたくさん食べましょう

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