日本の大衆魚『アジ』と秋の味覚『サンマ』/味や特徴の違いを解説します
アジとサンマ。知らない人はいない日本を代表する大衆魚の2種です。この2種類にどのような違いがあるでしょうか?おさかなのプロ、日本さかな検定1級のめだか水産広報部が解説します!
分類の違い
まずは生物学的な分類の違いです。
アジ(マアジ)はスズキ目アジ科に分類されます。スズキ目は魚類で最も多くの種類が属しているグループです。アジ、スズキ、タイ、マグロ、サバなどはすべてスズキ目です。
スズキ目を特徴ごとにもっと細かく分類すると、アジはアジ科に分類されます。アジ科にはほかにくさやの原料になるムロアジ、すし種になる高級食材シマアジなどがあります。
一方のサンマはダツ目サンマ科です。ダツ目はダツやサヨリ、メダカなどが含まれます。サンマ科はサンマのほかにいくつかの種類がいるようですが、市場に出回ることのないものばかりです。
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味や料理方法の違い
アジは『味が良い』からアジと呼ばれるようになった、というのは有名な話です。アジはすし種、干物、刺身、なめろう、冷や汁など実に様々な調理方法で食べられます。適切に処理すれば臭みやクセがないアジの身質をしっかりとらえたものといえるでしょう。
市場ではスーパーで売られるような単価の安いものからすし店で使われるような非常に高級なものまで様々です。1尾あたりの単価に直すと、1尾20~30円くらいのものからなんと1尾1000円を超えるものまであるんです。これも昔からアジを楽しんできた日本人ならではの価値づけかもしれません。
アジは一般的には『青魚』と呼ばれますが、味わいや肉質は『白身魚』にも近いような印象です。しっかり血抜きをした高級なアジは透明な身質になり、実に上品な味わいがあります。
サンマの調理方法はやっぱり代表的なものは塩焼きですよね。脂のたっぷり乗ったサンマの塩焼きはまさに秋の風物詩です。ほかの料理方法はというと、蒲焼き、煮つけ、干物などになるでしょうか。
意外に調理方法が少ないのは、サンマの獲れる時期や場所が限られていることや、クセや脂の強さから調理方法や料理が限られるからかもしれません。
また、サンマの漁が本格的に始まったのは江戸時代以降とされています。日本人がサンマを楽しみだした歴史もアジより浅いことから料理方法が限られるように感じられるのかもしれませんね。
獲れる時期や旬・漁法の違い
アジとサンマは獲れる時期や漁法の違いも大きいです。
アジは全国各地で一年中漁獲されている
アジは日本の本州全域、九州でも漁獲されています。また、春から冬までまさに一年中漁獲されているのが特徴です。
アジの旬はいつ?
アジの旬は一般的に春から夏とされていますが、全国各地で漁獲されているので旬の時期が地域ごとに異なります。たとえば一方のアジは産卵後で痩せたものが多くても、もう一方のアジは産卵前でまさに食べごろ、ということもよくあるのです。
アジの漁獲方法は様々
アジは全国各地に、しかも沿岸から沖合までいろんあところに生息しているため漁法も様々です。漁獲量が多いのは巻き網ですが釣り、定置網、底引き網などいろんな漁法で漁獲されます。
サンマは限られた場所で漁獲される
日本でサンマが漁獲されているのは主に北海道の太平洋沿岸、三陸地方、房総半島くらいまででしょうか。この違いは大きいですね。
サンマの旬はもちろん秋
サンマの旬は言うまでもなく秋です。7月中旬ごろから10月末くらいまでが漁期で、産卵のために脂をたっぷり蓄えたものが漁獲対象になります。一年中獲れるアジとはずいぶん違いますね。
漁獲方法も限られる
サンマの漁獲方法は刺し網、棒受け網などがあります。様々な方法で獲れるアジとはここも異なります。大型の船で沖合に行き、大量に漁獲して持ち帰るパターンが多いです。
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