上が天然、下が養殖

【動画あり】知ってるとドヤれる!天然真鯛(天然マダイ)と養殖真鯛(養殖マダイ)の見分け方

天然真鯛と養殖真鯛の見分け方わかりますか?

真鯛には天然ものと養殖ものがいる

日本では魚の王様として認知されているマダイ。お刺身やお寿司の基本的な食材であるとともに、釣りの対象魚としても非常に人気です。そんなマダイには天然ものと養殖ものがいます。

実は外見で簡単に見分けることができるので、このマダイは養殖かな?天然かな?と思ったときにばっちりわかるようにしておきましょう!

天然真鯛と養殖真鯛の見分け方:外見の違い

養殖真鯛は色が赤黒く濃い、天然真鯛は色が薄い

上が天然、下が養殖
上が天然、下が養殖
上の画像のように、天然のマダイは色がピンク色に近く薄めの赤色、養殖のマダイは色が濃い赤色に近くなります。色の違いは分かりやすい見分け方のひとつです。

なぜ色の違いが出るのか?

こうした色の違いは、養殖真鯛と天然真鯛の生息している場所の違いによります。養殖のマダイは海の中のいけすで育てられます。そのためどうしても『日焼け』してしまい、赤黒いような色になるのです。一方天然のマダイは海の深場に生息しているためほとんど日焼けせず、黒くならないというわけです。

マダイの養殖イメージ
マダイの養殖イメージ
ちなみにマダイの赤色は普段食べているエビやカニなどの餌に含まれるアスタキサンチンなどの赤色色素によるものです。小魚を食べているイメージのある方が多いかもしれませんが、意外にマダイは泳ぐのがゆったりで、海底にいるエビなどを食べることが多いのです。

また、海の深場では太陽光に含まれる赤色の波長が吸収され届かないため、赤色は黒く見えて保護色になっているという話もあります。

深場に生息するため日焼けしない
深場に生息するため日焼けしない
天然は時期によって色が黒くなることも

この見分け方には落とし穴があり、天然のマダイも時期によっては黒くなる場合があります。とくに春先の産卵期には、浅瀬に上がってくるためか黒っぽい個体が多いように感じます。市場では黒っぽい個体は色のきれいな個体と比べて安値で取引される傾向があります。

天然でもこのように黒っぽくなる個体も
天然でもこのように黒っぽくなる個体も

一番簡単な見分け方:ヒレ(尾びれ)の違い

色の違いでの見分け方はわかりやすいポイントの一つですが、基準となる赤色を知っていないとはたして濃いのか薄いのかもわからないと思います。そこで天然真鯛と養殖真鯛を誰でも見分けられるポイントが、ヒレ(尾びれ)の違いです。

養殖真鯛は尾びれの先がスレている!
養殖真鯛の尾びれは上下がスレてなくなっている
養殖真鯛の尾びれは上下がスレてなくなっている
上記の画像のように、養殖のマダイは尾びれの上下がなくなって丸くなっています。天然と比較するととても分かりやすいですね。
天然真鯛の尾びれはきれいな形
天然真鯛の尾びれはきれいな形
養殖はいけすの網にスレるため尾びれの先が丸くなります。いっぽう、天然は広い海で泳いでいるためヒレが欠けることはあまりありません。

鼻の穴の数はあまりあてにならない

インターネットなどの情報では、見分け方のひとつとして鼻の穴の数が違う、とされることがありますが、個人的にはあまりあてにならないと思っています。

天然真鯛の鼻
天然真鯛の鼻
養殖真鯛の鼻は穴がつながっている
養殖真鯛の鼻は穴がつながっている
通常天然マダイには左右に2つずつ鼻の穴がありますが、養殖真鯛の鼻は穴が1つにつながっているとされています。しかし、かなり近くで見なくてはわかりませんし、養殖でも鼻の穴が分かれている個体もいるため見分け方としてはあまり参考にならないといえるでしょう。

動画でわかりやすく解説しています

めだか水産広報部が送るYouTubeチャンネル『さかなでのみましょう』でも、養殖真鯛と天然真鯛の違いについて紹介しております。動画が参考になったという方、おもしろいなと思っていただけた方はぜひチャンネル登録、グッドボタン(高評価)、コメント等よろしくお願いいたします。

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