ワカメが海外で外来種として大繁殖してるってホント?ワカメの驚きの生態を紹介!

ワカメが海外で外来種として大繁殖してるってホント?ワカメの驚きの生態を紹介!

ワカメの分類

ワカメはもともと日本および朝鮮半島、中国東北部などに固有の海藻です。本項ではワカメの生物学的な特徴を紹介します。

ワカメの生物学的情報

標準和名:ワカメ
学名:Undaria pinnatifida
英名:sea mustard
コンブ目チガイソ科ワカメ属

ワカメは出汁やおかずに活躍するコンブの仲間なんですね。

ワカメ養殖は意外にも昭和に入ってから!

ワカメは日本では縄文時代から食用に用いられてきたことがわかっています。現在流通しているワカメは養殖ものが中心です。ワカメの養殖は歴史が古いと思いがちですが、養殖の歴史は意外にも新しくて1965年ごろからだそうです。主な産地は宮城県や岩手県などの三陸地方、『鳴門わかめ』で有名な兵庫県などがあります。海の流れの激しいところほど良質なワカメが育つといわれています。春先に収穫されたわかめは『新わかめ』や『新物』などと呼ばれて、生の状態で入荷することもあります。それ以外の季節では、湯通ししてから塩蔵されたものや干しわかめなどの状態で流通します。

コンブとの違いは?

ワカメとコンブ、見た目は近いように見えますがもちろん異なる生物です。コンブは根から生える一枚の葉なのに対して、ワカメは根から何本もの葉が生えています。生息している地域も異なり、コンブは国内では主に北海道に生息していますが、ワカメは北海道以南の全国各地に生息しています。

ワカメは海草?海藻?

ワカメは『海藻』です。海藻と海草の違いはその名のとおり草であるか藻類であるかの差です。海草は種子植物で、花が咲き種をつくる種子植物です。海草類で代表的な植物はアマモなどが挙げられます。

ワカメの生態・生活史

岩に張り付いて生活する

ワカメは岩などの基材に付着して生活しています。これはいわゆる大人の姿。夏になるとワカメの根本にある胞子葉(いわゆる「めかぶ」)から遊走子(ゆうそうし)とよばれるものが放出されます。遊走子は海の流れに乗りながら岩などに付着し、続いて配偶体(はいぐうたい)という生殖体を放出します。配偶体にはオスメスがあり、それぞれ精子・卵を形成します。精子は他の個体の配偶子にある卵に受精します。その語、配偶体をから葉(わかめ)と胞子体(めかぶ)を形成し、私たちがよく見るワカメの姿になるのです。ワカメの寿命は1年。遊走子を放出したワカメはやがて枯れて次の世代のワカメに生活を託します。

メカブはワカメの繁殖器官!

1年のうちに春から初夏にかけてだけ出回る、生の「めかぶ」。めかぶを好きな方も多いと思います。スーパーで見かけない日はないくらい人気の食材ですよね。前述したとおりめかぶはワカメの繁殖に欠かせない胞子葉と呼ばれる重要な器官です。独特の風味と強い粘り気があるのが特徴です。スーパーで販売されているようなめかぶは、この生のめかぶを湯通ししてから細かく刻んだものです。生のめかぶを自宅で湯通しすると独特の香りやシャキシャキの食感が味わえますよ。4~6月ごろに鮮魚店などに並ぶので、見かけたらぜひお試しください。

水中では緑色じゃない!?

ワカメといえばあの鮮やかな緑色も特徴ですが、実は水中では地味な茶色です。ワカメは褐藻類という仲間に分類され、その名のとおり茶色い藻類なのです。新物わかめは湯通しするとぱっと鮮やかな緑色になるので、居酒屋さんなどの料理店ではしゃぶしゃぶにして提供することもあります。

ワカメの旬はいつ?

収穫されたワカメやめかぶは、湯通ししたのちに塩蔵されて通年出荷されます。そのため旬の時期を意識することが少ない食材ですが、新物ワカメやめかぶが出回る春から初夏にかけてがワカメの旬の時期といえるでしょう。保存していない旬の時期の生わかめは、シャキシャキした食感と肉厚さが特徴。とっても美味しいですよ。

ワカメが海外で大繁殖!

そんなワカメですが、なんと世界では嫌われ者になってしまっているようです。

世界の侵略的外来種ワースト100に選定されている

世界の侵略的外来種ワースト100というのは、国際自然保護連合が定めた生態系に影響の大きい外来生物に定められるリストです。日本では好んで食べられているワカメですが、世界の侵略的外来種ワースト100に選定されてしまっているのです。世界の侵略的外来種ワースト100には日本でも広く繁殖しているウシガエルやオオクチバス(ブラックバス)などが選定されています。

遊走子や配偶子がバラスト水に紛れて世界中へ

先ほどワカメの生態で説明した、繁殖の際に放出される遊走子や配偶体。これらが船のおもりとなるバラスト水に紛れてしまい、世界中に拡散しているようです。ワカメは世界から見て食用としている国や地域がごく一部ですから、人間が利用せず繁殖し放題になっているようです。

まとめ

・ワカメの寿命は1年。めかぶから遊走子と配偶体という微細な繁殖器官を形成して繁殖する
・ワカメの旬は春から初夏にかけての短い時期
・バラスト水に紛れて世界で繁殖。利用する国や地域が少ないため侵略的外来生物になっている

これであなたもワカメマイスターですね!これからも美味しく食べていきましょう。

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