メダカはマンションのベランダでも飼育できます
メダカの飼育には、室内での水槽飼育と屋外での箱や鉢での飼育の2つの方法があります。しかし、限られたスペースしかない場所でのメダカの飼育には、独自の課題があります。今回は、マンションのベランダのような狭いスペースでも手軽にメダカを飼育する方法とセットアップの手順をお伝えします。この方法を利用すれば、場所の制約に関係なく、美しいメダカを飼育することができます。
ベランダ飼育で用意するもの
睡蓮鉢(おすすめはプラ製)
まず必要なのはもちろん飼育するための容器です。屋外で飼育する場合には基本的に上見(錦鯉のように上からメダカを鑑賞すること)が中心になるかと思います。
この睡蓮鉢はプラ製がおすすめです。屋外で飼育する場合、基本的には上からメダカを鑑賞することが中心になるため、水面の面積が広く、メダカがよく目立つ黒色の容器が適しています。睡蓮鉢は、どこでも手に入れやすく、扱いやすい容器です。ただし、容器の大きさは飼育するメダカの数や種類によって異なるため、必要な大きさを確認することも重要です。
プラ製で軽い睡蓮鉢睡蓮鉢はプラ製をおすすめする理由は、移動や設置も簡単で、不要になったら廃棄するのも楽です。陶器製は美しいものが多いですが価格が高く重量も重いです。筆者は生き物の飼育は手軽さが重要だと考えています。水替えやベランダへの設置などもできる限り手軽にしたほうが長続きしますよ!
砂利(今回は軽石を使用)
メダカを飼育する際には、砂利は必要不可欠なアイテムの一つです。砂利を敷くことにより、底床の酸素交換や水質調整を行い、メダカの健康状態を維持することができます。一般的に、アクアリウム用のソイルを使用することが一般的ですが、コストを抑えたい場合には砂利を使用することができます。また、砂利に加えて軽石を利用することで、より経済的に飼育をすることができます。軽石は、水に浸すことにより表面の汚れを取り除き、洗浄することができるため、使用前には必ず水洗いを行いましょう。
軽石は濁りが取れるまでしっかり洗うのに手間がかかりますが、2kgで300円ほどとアクアリウム用のものよりも2~3分の1くらいの費用で済みます。多孔質なのでろ過効果も期待できると思います。
カルキ抜き(ハイポ)
メダカの飼育には、水質管理が非常に重要です。特に、水道水に含まれるカルキ(塩素)はメダカにとって有害なので、事前に除去する必要があります。そのために、カルキ抜き剤を使う方法が便利です。100円ショップでも手に入るので、手軽に購入できます。ただし、カルキ抜き剤を使わない場合でも、汲み置きで24時間ほど放置するだけでもカルキは除去できます。また、ベランダで太陽光に当てておくと、自然な方法でカルキを除去することもできます。飼育環境を整えるために、水道水のカルキを除去することは欠かせないポイントです。
液体タイプと固型タイプがあります。どちらもなんと100円ショップでも販売されていますので、お好みのものを選んでください。重金属除去や病気を防ぐ、という触れ込みのものも多くありますが、メダカの飼育なら手軽なものでじゅうぶんです。
設置から導入まで
睡蓮鉢をベランダに設置する
メダカをベランダ飼育する際には、設置場所にも注意が必要です。水槽や睡蓮鉢などのコンテナを設置する場所は、日当たりや風通しの良さに加え、周囲の環境も考慮する必要があります。例えば、ベランダの場合は日中に直射日光が当たると水温が上がってしまい、メダカにとって厳しい環境になってしまうことがあります。また、周囲の建物や樹木によって日陰になる場所があるため、そうした場所を選んで設置することも重要です。さらに、ベランダには雨風が直接当たる場合もあるため、風除けや日除けの設置なども検討しておくと良いでしょう。
メダカの飼育には、グリーンウォーターというテクニックがあります。これは、日光のよく当たる場所に水槽を置き、植物プランクトンを大量に発生させることで、水槽内を緑色に染める方法です。この方法は養殖業者などプロの方が採用していることがありますが、メダカが鑑賞しにくくなるため、飼育を楽しむレベルであればあまりおすすめできません。ただし、グリーンウォーターには餌となるプランクトンが豊富に含まれているため、メダカが健康に育つ効果もあります。
メダカを導入する
いよいよメダカの導入です。できればベランダへの飼育容器の設置や水の準備は、メダカを入れる1週間くらい前に行っておきましょう。
水位に注意しよう
水位が高すぎるとメダカが飛び出して死んでしまったり、雨で水位が上昇してメダカが流れ出してしまう可能性があります。最低でも2cm以上は水面を下げるようにしましょう。
水合わせを行おう
メダカをベランダで飼育する際には、水合わせが重要な作業とされています。水合わせとは、買ってきたメダカを飼育容器に入れる前に、買った水と飼育容器に入れる水を徐々に入れ替えることで、水質や温度、pH値などを調整することです。これにより、メダカが環境に慣れやすくなり、ストレスを軽減することができます。
買ってきた袋のまま睡蓮鉢に浮かべましょう。30分くらいすれば、袋の中の水温と飼育容器の水温がおおむね一緒になります。
その後、袋の中に少しずつ飼育容器の水を入れて5分ほど置きます。買ってきた袋の水量にも寄りますが、この作業を5回ほど繰り返しましょう。
まとめ:ベランダ睡蓮鉢でマンションでも手軽に飼育できるよ!
ということで、マンションでメダカを飼うひとつの方法としてベランダでの睡蓮鉢による飼育をご紹介しました。
メダカという魚は、初心者にとっても飼育が簡単であると言えます。そのため、多くの人々に親しまれています。しかし、飼育には注意点もあります。まず、健康な状態で購入することが重要です。また、毎日の観察も欠かせません。繁殖が進んでしまうと、水槽内の環境が悪化してしまうため、定期的に飼育環境の管理を行うことも必要です。もし、手軽に飼育を楽しみたいのであれば、ベランダでの飼育がおすすめです。今年の春は、ベランダでメダカ飼育を始めてみるのはいかがでしょうか?