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夏場はメダカの酸欠に注意!危険なパクパク鼻上げサインと酸欠対策4選

メダカは飼育環境によって酸欠になることも

春は元気に過ごしていたメダカが、夏になってバタバタと死んでしまった。そんな経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

その原因は夏場の水中の酸欠にあるかもしれません。意外に思われるかもしれませんがメダカも酸欠になることがあります。

本記事ではメダカが夏場に酸欠になってしまう主な原因とその対策、また、酸欠状態のメダカの見分け方などをご紹介いたします。

夏のメダカビオトープ。高さがあって気に入っています。
夏場はメダカシーズンであるとともに危険も

夏場は酸欠になりやすい

当たり前の事ですが、メダカはエラを通して水中の酸素を消費し、生命活動を行っています。

夏に入るとぐんぐん水温が高くなってきます。水温が高くなってくるとメダカの行動が活発になります。(活性が上がるという言い方もします)

メダカの行動が活発になると、その分水中の酸素消費量も増えてきます。すると、水中に溶けている酸素の量(溶存酸素量)が減ってくるためメダカが酸欠になりやすくなります。

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夏場はメダカの活性が上がるが酸素消費量も増える

そもそも水に溶ける酸素の限界量は決まっていて、その量は水温によって変化します。水温が高ければ高いほど、水中に溶ける酸素の量は少なくなっていきます。

つまり夏場の水温が高い状況は、メダカの活性が上がって酸素の消費量が増えるだけではなく、水中に溶けている酸素の量も少ない可能性があるのです。これが夏場にメダカの酸欠が起こりやすくなる原因です。

酸欠状態のメダカの見分け方

それでは、メダカが酸欠になるとどのような行動を起こすでしょうか?酸欠になってもすぐに死んでしまうわけではなく、酸素不足の兆候を見せます。

なぜ口をパクパクする「鼻上げ」行動をする?

夏場に、都会の用水路などでボラの大群が口をパクパクしている様子を見たことがある方も多いと思います。実はあれが魚の酸欠のサインなんです。

水面と空気が触れる表面のごくわずかな層には、魚にとってじゅうぶんに酸素が溶けた水が存在しています。

水中のほとんどは酸欠状態であっても、その水面のごくわずかな層だけは酸素があると言う状況になると、魚は口をパクパクさせ水面の酸素が多い層を取り込もうとします。

これが魚が口をパクパクさせる理由です。

そしてメダカも同じように酸欠状態に陥ると、水面で口をパクパクさせる行動を起こします。これを「鼻上げ」と呼びます。

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メダカが水面で口をパクパクしていたら要注意

すべてのメダカが同じように鼻上げしている場合に酸欠を疑うこと

注意しなければならないのは、鼻上げ行動による酸欠を疑うときは、すべてのメダカが同じように鼻上げ行動をしているかを確認する必要があります。

数10匹メダカを飼っている中で1匹だけが鼻上げをすると言う状況であれば、それは酸欠ではなく病気や飢餓など別の要因を疑った方が良いでしょう。

逆にほとんどのメダカが水面で口をパクパクさせている場合は、酸欠に陥っている可能性がありすぐに対策したほうが良いでしょう。

夜に酸欠になる場合も

メダカビオトープのホテイアオイ
メダカビオトープのホテイアオイ

メダカと一緒に水草や浮草を入れていたり、水が緑色に濁ったグリーンウォーターで飼育している場合、夜間の酸欠も気をつけるべきです。

日中は光合成によって酸素をメダカに供給してくれる水草やグリーンウォーターの植物プランクトンであっても、夜になるとメダカと同じように酸素を消費して二酸化炭素を排出します。呼吸という現象で、小学校で習う内容ですね。

そのため、夏場の夜間にはメダカがより酸欠状態になりやすいと言われています。

アクアリウムにおいて水草いっぱいの水槽で魚を飼っている方の中には、夜間だけはエアレーションをかける方もいるようです。

酸欠の原因

もし適切な環境で飼育できていたら、メダカが鼻上げをするような極端な酸欠になることはそれほど多くはありません。

メダカが鼻上げ行動をしているような極端な酸欠状況に陥るのには、飼育環境に原因がある可能性があります。

狭い容器で飼育している

例えば金魚鉢のような口が細くなった容器でメダカを飼育している場合、水面が狭くなるため空気から酸素を取り込みにくくなります。

屋外の日なたで飼育している

屋外で飼育していると、なかなかエアレーションやフィルターなどを電気を使った装置を設置する事は難しいですよね。そのため水の循環がうまくいかず酸欠になる場合があります。

また、日なたで飼育している場合、水温が上がりやすいため前述したように酸素が溶け込む限界量が減ってしまい、酸欠になりやすくなる可能性があります。

フィルターの目詰まりや水流不足

各種のフィルターによる水の循環があれば、表層の酸素が多い層が水中に取り込まれることによって酸欠を防ぐことができます。

しかし、フィルターが汚れによって目詰まりしていたり故障している場合、水の循環がなくなり水面の酸素が水中に十分に行き渡らない可能性があります。

酸欠の対策は飼育環境を見直すこと!

メダカの酸欠のサインを発見したらすぐに対策をしましょう。

エアレーションする

安い普通のエアストーン
安い普通のエアストーンでじゅうぶん

エアポンプを用いた投げ込み式フィルターやエアストーンなどでエアレーションする事は、メダカの酸欠に非常に効果が高いです。

プロのメダカ養殖業者さんの中では、夏場だけはエアレーションをかけている方も多いようです。

エアポンプの駆動音が気になるという方には、最近では非常に静かでオススメのエアポンプもあります。

別の記事で紹介しているので、是非ご覧ください。ほとんど音がしないエアポンプです。

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容器を大きくする

容器を大きくすることで水面が空気に触れる面積を増やし、メダカの酸欠の対策をすることもできます。

たとえば同じ60リットルの容器でも、浅いものと深いものであれば浅いものの方がより水面が空気に触れる面積が大きくなるため、酸欠対策には有効です。

そもそも野生化ではメダカは水面近くの水深の浅いところを泳いでいます。そのため深い浅い容器の方がメダカの飼育に適していると考えられます。

浮草や蓋を見直す

写真の浮草は標準和名『ウキクサ』と思われます
夏場はこまめに浮草の間引きが必要

ホテイソウやアオウキクサなどの浮草を浮かべている場合、夏場には増殖しすぎて水面を浮き草が覆い尽くしてしまうこともあるのではないでしょうか。

浮草が増殖しすぎると水面が覆われることにより水面の空気からの酸素の供給が減少するため、メダカの酸欠の原因になります。

また、前述したように浮草も光合成をしない夜間は酸素を消費する呼吸を行います。そのため水中の酸素の量が減少してしまい、同じくメダカの酸欠の原因になる場合があります。

浮草はメダカの隠れ家や夏場の日陰になるなどたくさんのメリットがありますが、酸欠にも注意が必要です。

浮草を浮かべていてメダカが酸欠のサインを示していたら、浮草を少し間引いてみるのも良いかもしれません。

飼育密度を減らす

稚魚がいっぱいを目指そう
基本的に飼育密度は低いほど良い

夏場まで順調にメダカが育っていたら、きっとメダカの個体数も増えていることでしょう。

あまりにも個体数が多く密集した飼育方法だと、水中の酸素を使いすぎメダカが酸欠に陥る場合があります。

メダカがバタバタと死んでしまったり、鼻上げをしている際は飼育密度を見直してみるのも手です。

また、飼育密度と産卵数には相関関係があると言われており、飼育密度が高い状況だと産卵数にも影響が出る(密度が高いほど産卵数が少ない)ことがわかっています。

メダカの為にも、なるべく広い容器でのびのびと飼育してあげると良いでしょう。

夏場の酸欠の原因と対策まとめ

メダカの酸欠の原因

  • 飼育容器が狭い
  • 常に日なたで飼育している
  • フィルターが目詰まりして水流が弱っている
  • 浮草が増殖しすぎて水面が覆われている

メダカの酸欠の対策

  • エアレーションで酸素を供給する
  • 広い容器で水面の表面積を大きくする
  • 浮草を間引く
  • メダカの飼育密度を下げる
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ここまで記事をご覧いただきありがとうございます。夏場はメダカシーズンであると同時に、もっともメダカが死んでしまいやすい時期でもあります。高水温と同じくらいに酸欠には注意しましょう。

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