バナメイエビとは?
バナメイエビとはクルマエビの仲間で、今やスーパーや外食産業などではブラックタイガーをしのいで最も流通しているエビといえます。
クルマエビの仲間だけあって、甘みと風味がよく非常においしいうえ、ゆでると赤色が出ることから、天ぷらや塩焼きなどエビの姿がはっきりわかる料理にも向いています。
バナメイエビの養殖はなぜ増えた?
バナメイエビはブラックタイガーと比較して病気に強く、同じ池で何度も育てられるうえ(通常のエビ養殖は数年ごとに池を変える必要がある)、淡水に近い環境でも養殖できるためブラックタイガーと比べて安価に養殖できます。
また、クルマエビのように砂に潜る習性のエビは養殖の際には水槽の底部分しか住み家として使えないのですが、バナメイエビは比較的水中を活発に泳ぐ習性を持っているため、水槽を立体的に効率よく使うことができます。つまり高密度で養殖ができるためコストが安く済むのです。
日本人と養殖エビの関係
バナメイエビを含む日本国内のエビの消費量は年間約15万トン。2000年代には20万トン以上の消費量があったとされています。
世界の需要増によって日本人のエビ消費量は減りつつあります。いわゆる買い負けというやつですね。
それでも日本はバナメイエビなどクルマエビ類の国民一人当たりの消費量が世界第一位の、エビ消費大国なのです。
しかし国内自給率は約10%に過ぎず、多くをインドネシア、タイ、ベトナムなど海外で養殖されたエビを輸入しています。
バナメイエビ養殖生産地での問題点
生産各国の養殖の現場では、バナメイエビなどの養殖場を作るためのマングローブの伐採や、養殖に使用する大量の淡水を地下からポンプで汲み上げることによる、水位の低下や飲料水の塩水化などが大きな問題になっています。
地元住民の方々の生活水を奪ってしまったり、エビ養殖の際に与えた餌の食べ残しによる水質汚染や、餌に含まれる塩分による土壌の塩害や生態系への影響が懸念されています。
そのほかエビの疾病による大量死、養殖場で働く方々の劣悪な労働環境による人権侵害等、バナメイエビ養殖には実は様々な問題が発生しています。
私たち日本人がおいしいエビをたくさん消費している事とこうした問題は、決して関係ないものとは言えないと思います。
なんと日本でもバナメイエビ養殖が行われている
近年はなんと日本国内でもバナメイエビの養殖が行われています。いずれもまだまだ小規模のようですが興味深いですよね。2つの例を紹介します。
ニッスイが手掛ける養殖バナメイエビ
鹿児島県の南九州市で国内大手の水産会社である日本水産(ニッスイ)がバナメイエビの国内養殖を始めたそうです。国内で陸上養殖されたその花名海老は『白姫エビ』として2018年から全国で販売されているようです。
バナメイエビは淡水で育てるよりも海水で育てたほうが味が良くなることが知られています。そのためこの『白姫えび』は海水で陸上養殖され、生食、加熱のどちらでも食べられることが売りの1つになっているそうです。
奈良県でもバナメイエビの養殖が行われている
奈良県下市町(しもいちちょう)では、『吉野游水(ゆうすい)えび』としてバナメイエビを養殖しているそうです。小規模ですが町の特産品になるようにとお刺身や揚げ物用にと販売されているようです。
美味しいバナメイエビはたくさん買って冷凍しよう
バナメイエビをはじめ、エビ類はきちんとした冷凍方法をとれば数か月保存することが可能です。
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