メダカの繁殖や成長には光が必要
人間と同じようにメダカたちの繁殖や成長にも日光や照明などによる光が必要なことが、これまでの様々な研究によって明らかになっています。
そのことを飼育中の実体験として感じている方も多いと思いますが、実際のところどれだけの日照時間が必要なのかをお伝えします。
メダカの産卵には1日13時間以上の光が必要
メダカが産卵するためには、健康なオスとメスがいるか、水質は適切か、餌が豊富か、水温が一定以上か、など様々な条件がありますが、実は光もその中の一つの重要な条件です。
メダカが産卵するためには1日13時間以上の日照時間が必要とされています。簡単に言うと日照によって産卵や交尾を促すホルモンが分泌される、ということです。
つまり室内の水槽で飼育している場合には、なるべく室内の明るい場所に置いてあげるか、水槽用のライトやクリップライトなどで照明を設置することがメダカの産卵には必要です。
夏の季節は午前5時前から午後7時頃までずっと明るい状態ですよね。飼育しているメダカたちに、産卵期の夏が来たことを伝えてあげるために照明が必要になります。
ライトなどの照明を付けている場合は、タイマーを利用することをおすすめします。意外に13時間以上点灯してから消すのは難しいです。
稚魚の成長や卵の孵化にも日照が有効
産卵だけでなく、生まれてきた稚魚たちにも日照が有効です。日光や照明の刺激により成長ホルモンが分泌されます。
また、日光によって稚魚の初期餌料となるワムシやゾウリムシ、ミドリムシなどの微細生物が発生することも非常に重要なことです。
めだか水産も実感として照明を設置していないとメダカが産卵しなかったり、稚魚や幼魚の生長が悪いことを感じています。やはり光はメダカ飼育にとって大事な要素なんですね。
ちなみにメダカの卵は光の当たらない真っ暗な状態では孵化率が悪化することが知られています。
また、水深の深い場所でも孵化率が悪化することも判明しています。これももしかしたら光の当たり方の影響があるのかもしれません。
最強の光は「日光」
メダカの育成においてもっとも優れた光源(照明)は日光、つまり太陽の光です。
わたしたちは普段あまり意識しないかもしれませんが、太陽の光は実は非常に強力です。家庭用の照明を何十個も合わせたくらいのパワーを誇ります。
メダカの養殖場やプロのブリーダーが屋外で飼育するのは、スペースの問題もありますが太陽光をメダカにしっかり当てたいという理由もあります。
観賞魚用はお値段が…クリップライトは安価でおすすめ
ではどんな照明が良いのでしょうか?室内でメダカを飼っている方には、導入の手軽さや価格の安さから『クリップライト』をおすすめしています。
ホームセンターや家電量販店などで本体は数百円で買えるうえ、LED電球をつければ明るく電気代も抑えられます。
観賞魚用のライトはデザインも凝っているし機能的にも優れているのですが、安いものでも数千円はかかってしまいます。
本格的に水草を育成されている方であれば水草育成用のライトを使用することをお勧めしますが、メダカをメインで飼育している場合はそこまでライトにこだわる必要はありません。
なるべく費用は抑えて、その分エサやフィルターなどの設備を充実させてあげたいですね!