サバ缶に続け!いわし缶のブームはこれから
サバ缶の次にブームになるといわれているいわし缶。めだか水産ではこれまでおすすめのいわし缶レビューや、原料となるいわしについて様々な情報を発信してきました。
情報はこちら→めだか水産広報部のイワシ・いわし缶カテゴリページへ
これまで多くの方にいわし缶やイワシそのものの栄養や健康効果などの魅力をお伝えできているようで非常にうれしく思います。

最近ではめだか水産直販部にて実際にお客様へ商品を説明しながら対面販売を行っているのですが、いろんな発見があることに気づきました。
サバ缶やイワシ缶の製造日を気にする人が非常に多い
TVやその他メディアによってサバ缶などの魚を使った缶詰が大きく取り上げられるようになってから、『いわし缶やサバ缶の製造日を気にする』方が増えているのです。
しかしそこには大きな誤解があるように感じます。いわし缶を例に製造方法を追いながら、缶詰の製造日が本当に美味しさに大きく影響しているのかを考えてみましょう。
※本記事はあくまでも筆者個人の見解です。
いわし缶の製造日は旬の時期がいいってほんと?
TVなどでいわし缶の製造日をチェックするように伝えられている要因は下記の2点。『製造日が旬の時期を選べば脂がのって美味しい魚を使っている』ということと、『製造日が古いほど熟成されて味が浸透している』という2点のようです。
今回の記事では『製造日が旬の時期を選べば脂がのって美味しい魚を使っている』ということを考察していきます。
いわしの旬の時期は漁獲場所によってさまざま
まず最初の『製造日が旬の時期を選べば脂がのって美味しい魚を使っている』ということについてですが、いわし缶の原料となるマイワシは一般的には夏から秋にかけてが旬とされています。

その理由としては、大型で脂ののった個体が増えること。梅雨の時期に漁獲されるマイワシは特別に『入梅いわし(にゅうばいわし)』と呼ばれ、非常に脂がのって美味しいものが多いです。
しかし近年では旬はずれの時期でも脂がのるイワシがいる
しかし、ここ数年マイワシの漁獲量が増えてくるにつれ、春や冬の今まで旬とされてこなかった時期にもたっぷりと脂ののった個体が多くなってきているのです。
また、旬の時期は漁獲された産地によってさまざまです。日本列島は比較的縦長の地形で、さらにマイワシは回遊魚ですので、北海道では脂が薄くても関西地方では脂のりがいい、ということはよくあります。
缶詰の製造日の時期に漁獲されたものとは限らない
さらに、魚は天然のものです。いつ、どのくらい獲れるかは誰にも予想できません。そのためいわし缶を製造するときは、生のイワシではなく冷凍のイワシを産地から購入し解凍してからいわし缶に加工する、ということが一般的に行われています。

そうすると、春に漁獲したものを冷凍しておき、夏に解凍して缶詰に加工するということも起こりうるため製造日が旬の時期のものが美味しいというのは必ず当てはまるものではないのです。
安い缶詰では外国で加工しているものもある
値段の安い缶詰と高い缶詰では何が違うのかというと、原料と製造方法が大きく異なります。値段の高い缶詰では、旬の時期に漁獲された大きく脂ののった原料を生のまま缶詰にしたりします。また、食品添加物をなるべく使わずに製造するなどの違いがあります。※あくまでも一例です

安い缶詰では、日本国内の冷凍の原料を外国(タイやベトナム)に輸出し缶詰に加工、それを再度輸入して販売することで製造コストを下げているのです。※あくまでも一例です
外国へ輸出して加工するには数週間から数か月はかかります。そのため、缶詰の製造日がおいしさのあてにならないケースも多いのです。
製造日を気にしないで美味しい缶詰を選ぶ方法
では、何を基準にしたら美味しいいわし缶を選ぶことができるのでしょうか?めだか水産では美味しいいわし缶の選び方をいくつかチョイスしてみました。これはサバ缶など他の魚介類缶詰にも当てはまるケースが多いです。
いわし缶を選ぶときのポイント1:生原料を使っているか?
言うまでもなく、魚の命は鮮度です。それはいわし缶でも変わらず、生のイワシをその日のうちに缶詰にしたものが非常にフレッシュで美味しいです。とはいえ、生のイワシをすぐい缶詰にしたものはなかなか見つからないのですが…。
生原料を使っているものはアピールポイントにもなりますので、メーカーもその旨を記載していることがありますので注目してみましょう。
※通常は冷凍原料を使っているメーカーでも、生の魚が多く水揚げされれば優先的にそちらを使用するケースももちろん多いです。一概にはいえないところに注意してください。
いわし缶を選ぶときのポイント2:脂質とEPA・DHAの量に注目!
最近ではイワシのEPAが薄毛に効果があるとか、コレステロール減少に効果があると話題になっていますよね。
EPAは魚の脂に含まれる不飽和脂肪酸です。つまり、より脂ののっているいわし缶を選んだほうが美味しいしEPAもたくさん摂れて健康にも良いということ。

缶詰の側面に書いてある栄養成分表記に注目してください。最近販売されているいわし缶では、EPAやDHAの量を記載しているものもあります。※ただしこれも缶詰を製造するときのサンプルによる参考値だったりするので、あくまでも目安です。

いわし缶を選ぶときのポイント3:誰が販売しているかが大切!
どんな商品でも同じことですが、だれがオススメしているのか、誰が販売しているかというのは非常に大切です。
値段が安いだけでオススメという人もいますし、値段が高くても美味しくて栄養価が高いからオススメ、という人もいます。

いわし缶は100円で手に入るものから500円以上のものまで実に様々な商品があります。1度食べてがっかりしたからいわし缶はもう食べない…ではなく、信頼できる販売者から本当に美味しいいわし缶を選びましょう!
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