めだか水産オリジナル!メダカビオトープの作り方
今回はついにめだか水産のメダカビオトープの構造と作り方を公開します。ビオトープの構造、使っている容器や土、レイアウトなど質問が多かったビオトープに関する疑問にお答えします!初心者の方でも作りやすいよう、ホームセンターで集まる材料で作るようにしました。
メダカビオトープって?
近年のメダカブームによってメダカ飼育の人口が増えてきて、いろんな飼育方法が考えられています。メダカビオトープとは、ベランダや庭などにメダカと一緒に植物も楽しめる新しい飼い方です。ガーデニングとアクアリウムの魅力を両方味わうことができるのが特徴といえます。
それまでメダカは睡蓮鉢や水槽などで飼うのが一般的でしたが、最近ではメダカビオトープにしてオシャレにメダカ飼育を楽しむ女性も増えてきているように感じます。
鉢の中に鉢を沈めるスタイル
めだか水産が作るビオトープは、大きなプランターの中に2周りほど小さい鉢を沈めるスタイル。これなら植え替えなどのメンテナンスも楽だし、意外と簡単に見栄えもよくできます。家庭にすでにあるものを使えるのもメリットですね。プラスチック製のプランターなら軽いので移動も簡単です。
ビオトープに敷く土は軽石でOK!高価な砂利は不要?
ビオトープのプランターには砂利を敷き詰めてあげましょう。アクアリウム用のキレイな砂利を使うのもおすすめですが、より費用を抑えて作るのでしたら園芸用の軽石がおすすめです。我が家のビオトープでは小粒の軽石を使っています。
本来は土に混ぜたり鉢底に入れたりするものなので、細かい粒子がありそのまま使うと水が濁ってしまいとても使い物になりませんが、よーく洗ってあげればじゅうぶん使える底床になります。価格は1リットルで百円台円と、非常に安いですよ!
土は赤玉土でじゅうぶん。多少手間はかかるが費用はソイルの1/3!?
ビオトープのプランターの中に入れる鉢には、赤玉土を使います。アクアリウム用のソイルはとても便利ですが高価なので、めだか水産ではめったに使用していません。
赤玉土の魅力はその価格にあります。こちらは1kgあたり数十円ととっても安価。寄せ植えを作ったら水をしばらく流してあげれば、設置するときに濁りを抑えることができます。手間をかけたくない!という方や費用に余裕がある方はアクアリウム用のソイルをおすすめします。安全性も保障されていますし、色もキレイで水も汚れないメリットがあります。
ビオトープの作り方!用意するもの
- プランターまたは睡蓮鉢
- 赤玉土またはアクアリウム用のソイル
- 砂利または軽石(小粒、水に浮かないもの)
- 鉢底ネット
- カルキ抜き
作り方/手順
飼育容器の準備
飼育容器を準備します。使用する容器は直径38cm、ホームセンターで数百円で購入したプラスチック製の丸型プランターです。
メダカビオトープは水量が一定量あればどんな容器でもいいとめだか水産は考えています。高価な睡蓮鉢でなくても、お気に入りのプランターや大きなボウルなど、自分の気に入った容器を使うのがおすすめです。水量とメダカの数の目安としては、親メダカのサイズでだいたい0.8リットルにつき1匹、と考えておけば入れすぎになることもないと思います。
睡蓮鉢orプランターをきれいに洗う
ホームセンターで購入したプランターや睡蓮鉢などは多くの場合外に置かれているためほこりや土がついている場合があります。水できれいに洗い流してあげましょう。
プランターの場合は水抜き穴をシリコンなどで塞ぐ
プランターの場合は水抜き穴が開いている場合が多いと思います。気に入ったおしゃれなプランターを見つけても穴があって…と諦めないで。お風呂の補修を行ったりするシリコンがホームセンターで販売されています。
ちなみに今回使用したのはボンド社の『バスボンドQ』です。心者でも意外と簡単に補修できるので試してみてください。乾燥には時間がかかるので穴埋め作業は事前にやっておきましょう。水漏れ確認も忘れずに!
軽石を洗って容器に敷き詰める
よく洗った軽石をプランターに敷き詰めていきます。今回は約7cmくらいの厚さにしました。このへんは好みで調整してください。軽石がろ過バクテリアの住処になると少し期待しています。
プランターの中に入れる鉢をつくる
寄せ植えを作る
ビオトープに入れたい植物(水草)を鉢に寄せ植えにします。水生植物(注水植物)なら植えるのは簡単ですが、ミントなど適性があるかどうかわからないものは試しに数週間水に漬けてみましょう。案外いろんな植物がビオトープに使えるものですよ。ホテイアオイなどの浮草は育てるのが簡単ですぐに増えるのでおすすめです。
鉢底にネットを敷いて、軽石を2cmほど敷き詰めます(これはいらないかも)。赤玉土を詰めて植物(水草)を植えてできあがり。ちなみにどんな植物がメダカビオトープに使えるかは、過去記事でも紹介しています。
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セットして水深を確かめる
寄せ植えにした鉢をセットしてみましょう。植物が沈みすぎるとうまく育たないし、浅すぎるとメダカが鉢に取り残されるリスクもあるので注意しましょう。
注水
カルキ抜きをした水を入れていきます。勢いよく水を入れると砂利が舞い上がって濁ってしまうので、静かに入れてあげましょう。ホテイアオイはこういうときに便利です。
メダカ導入
メダカを導入します。メダカは強い魚なのであまりに神経質になる必要はありませんが、水温が急に変化するとメダカにとってはダメージになってしまいます。メダカを袋に移して30分ほど浮かべておくなど、水温を合わせてからメダカを入れてあげましょう。
完成!
これでメダカビオトープの完成です。コケの発生と水温の異常な上昇を避けるため、地域にもよると思いますがメダカビオトープは1日中日の当たる場所ではなく1日数時間ほど日が当たるところがいいと思っています。夏場に40℃を超える水温ではメダカは生きていくことができません。水温が合わないと産卵もしなくなってしまいますので注意しましょう。
変化を楽しめるのもビオトープの魅力
ミントの花が咲いたり、虫がやってきたり、新しい芽や枝が出てくるのもメダカビオトープの魅力です。設置直後よりも数週間経って植物が慣れてきたころが見どころかもしれませんね。そんな魅力的なメダカビオトープ、初心者の方でも簡単にできますのでぜひ今年チャレンジしてみてください!
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