みんな大好きトラウトサーモンやアトランティックサーモンについて調べてみた。サーモンじゃなくてニジマス?結局サケとマスの違いって?

みんな大好きトラウトサーモンやアトランティックサーモンについて調べてみた。サーモンじゃなくてニジマス?結局サケとマスの違いって?

今やサーモンの人気は日本人の大好きな魚として有名なマグロ以上ともいわれています。スーパーやコンビニでも簡単に手に入る食材であるサーモン。そんなサーモンにも実はたくさんの種類があるってご存知でしょうか?この記事では、その中でも日本で食用とされているサーモンの代表的な種類を紹介します。

アトランティックサーモン

これがアトランティックサーモンでござる
これがアトランティックサーモンでござる

標準和名はタイセイヨウサケ

サケ目サケ科に分類されるアトランティックサーモンという種類は、高級サーモンの代表的存在として有名です。タイセイヨウサケという標準和名(日本で学術的に用いられる正式な名称)もあるのですが、この名前で呼ばれることはほとんどありません。むしろ水産業界人でもこの名前を知らない人のほうが多いくらいです。

水産業界での呼び名は『アトラン』

市場や流通業者間では『アトラン』や『アトランティック』と呼ぶことがほとんどです。ノルウェーサーモンと呼ぶ方もいらっしゃいます。

ほとんどがノルウェーとチリで養殖されたもの

アトランティックサーモンはそのほとんどが海外で養殖されたものです。養殖国の多くはノルウェーまたはチリです。アトランティックサーモンといえばノルウェーのイメージが強かったのですが、近年では急速にチリでの養殖が活発になっているという特徴があります。

大型のサーモンは厚みと脂があってBBQのステーキにも向く
大型のサーモンは厚みと脂があってBBQのステーキにも向く

刺身用のアトランティックサーモンは鮮魚(生)で空輸される!

このサーモンの種類のすごいところはなんといっても鮮度でしょう!なんと養殖している国からはるばる日本まで鮮魚(生)の状態で飛行機で空輸されています。鮮魚で輸入される際はセミドレス(内臓、エラを取り除いた状態)がほとんどです。だから鮮度抜群の状態でスーパーなどに並べることができるんですね。

ノルウェー政府が国策としてサーモンの養殖産業を成長させようとした結果、このような素晴らしい流通が完成したのです。

脂のり抜群!大トロ級の部位もある

脂のりが非常に良いというのもアトランティックサーモンの特徴であり人気の理由の一つ。マグロでいうところの大トロの部位には脂がたっぷりのっています。脂の白色とサーモンの身の赤色のコントラストが美しいため、お寿司にも向いているサーモンといえます。回転すしでも1カン100円や期間限定のメニューなどで提供されているのをよく見かけます。

ムニエル、塩焼きなどどんな調理方法にも向く
ムニエル、塩焼きなどどんな調理方法にも向く

トラウトサーモン

標準和名はニジマス

続いてはサーモンの主流になりつつあるトラウトサーモン。標準和名はニジマスです。ニジマスはサケ目サケ科に分類される魚。水産業界では単に『トラウト』と呼ばれることが多いです。釣り業界では『レインボートラウト』と呼ばれている種類ですね。

結局サケとマスの違いって?一緒だよ!

よくトラウトサーモンはサーモンじゃなくてマスだ!という意見を目にしますが、マスとサケの明確な定義というものはありません。ニジマスもサケ目サケ科の立派なサケの仲間です。

呼び方としてサケ=海で育ったもの、マス=淡水で育ったもの、というイメージがあるようですが、トラウトサーモンの多くは海面養殖(海で養殖)されたものですのでこれも当てはまりません。(幼魚期は淡水育成。出荷時まで淡水養殖のものもいます)

ニジマスもアトランティックサーモンとそこまで価格の変わらない高級サーモンです。マスというと格下のイメージがある方が多いのですが、認識を改めていただきたいと思います!

刺身用に真空パックされた業務用のトラウトサーモン
刺身用に真空パックされた業務用のトラウトサーモン

日本国内でも養殖されている人気の種類

トラウトサーモンは近年日本国内でもさかんに食用として養殖されるようになっており、各地でたくさんの種類のブランドサーモンが生まれています。代表的な種類を下記に挙げます。

香川県の『讃岐さーもん』

讃岐さーもんは香川県の引田、鴨庄、直島などで2011年の冬から養殖されている特産ブランドサーモンです。シナモンやジンジャーなどのハーブを加えた飼料(エサ)で約5か月の間育てられ、毎年4月下旬から5月下旬までの期間限定で市場に出荷されているそうです。活け締めして出荷されるため、1-2日後には店頭に並ぶというスピード!輸入サーモンよりもさらに鮮度良好なものが味わえるんですね。

讃岐さーもんは香川県のプライドフィッシュにも選定されています。東京都内ではほとんど見たことがありませんが、これから入荷されることがあるかもしれません。

静岡県富士宮市の『紅富士(あかふじ)』

紅富士(あかふじ)は全国一のニジマス生産地である静岡県富士宮市で養殖されているブランドサーモンです。静岡県のプライドフィッシュやしずおか食セレクションにも選定されています。

その特徴は名前にも表れている紅色と大きさでしょう。サーモンは色が非常に重要で、グレード付けをするためにサーモンカラーチャートなるものがあるほど。紅富士(あかふじ)はサーモンカラーチャート25以上と非常に赤色にこだわっています。さらに大きさは2kg以上。

さらに育成には2-3年かかるそうです。養殖期間が長くなるほどコストがかさむので、非常に手間がかかっているといえます。紅富士(あかふじ)は東京都内のホテルや高級レストランでも味わうことができます。

群馬県の『ギンヒカリ』

一見お米の名前にも思えるのが群馬県のブランドサーモン『ギンヒカリ』です。通常のニジマスは満2年で成熟し肉質が低下(美味しくなくなる)するのですが、ギンヒカリは3年で成熟するニジマスを使用することで大型で美味しいお刺身用サーモンの流通に成功しました。

海なし県の群馬県でサーモンが養殖できるなんて驚きですよね。さらに通常のニジマスと比較してEPA(エイコサペンタエン酸)が多いという特徴もあるそうです。EPAは中性脂肪の減少による心臓病等の予防に効果があるとされています。

サーモンはこれからの養殖を担うスゴイ魚だ!

ここまで記事をご覧いただきありがとうございます。サーモンには様々な種類やブランドがあるのがおわかりいただけたでしょうか。サーモンはマグロやマダイ、ブリなど日本の代表的な養殖魚に比べて餌料効率(じりょうこうりつ:一定量の餌を与えた際にどれだけ重量が増加するか示した値。増肉係数とも)が非常によく、なんと成長効率は2倍くらいともいわれています。

これからの時代、養殖の餌に使用するイワシやサバなどの餌もどんどん高騰してくることが予想されます。短期間で出荷できるサーモンは養殖魚のメインになってくるかもしれませんね!

サーモン・鮭カテゴリの最新記事