イワシはコレステロール値を下げる!?EPAの驚きの効果とおすすめの食べ方をプロが紹介します
EPAって聞いたことありますか?今注目の健康成分を、日本さかな検定取得のおさかなのプロである筆者が紹介します。
現代人ならみんな気になるコレステロール
血液検査を受けた際、気になるのはやはりコレステロール値や中性脂肪の数値でしょう。現代人は、コレステロールの多い食べ物を摂取し、食生活や食事の見直しが必要になる方も増えています。
コレステロールには、ご存知の通り、血管に悪影響を与える『LDL(悪玉)コレステロール』と、逆に健康に良いとされる『HDL(善玉)コレステロール』が存在します。LDLコレステロールは、血管壁に沈着し、動脈硬化を進行させるリスクがある一方、HDLコレステロールは、血液中の余分なコレステロールを排出する働きがあるため、健康維持に重要な役割を果たしています。
また、コレステロール値や中性脂肪の数値は、生活習慣や食生活の改善によって改善することができます。例えば、適度な運動や野菜中心の食生活などを実践することで、コレステロール値や中性脂肪の数値を下げることができます。
動脈硬化の原因になるといわれている
血中コレステロールや中性脂肪の増加した状態は脂質異常症と呼ばれ、いまやれっきとした病気扱いです。
脂質異常症は動脈硬化の要因となり、脳卒中、心筋梗塞、狭心症などの危険な病気を引き起こす場合があります。
そんな中、中性脂肪やHDL(悪玉)コレステロールを下げる素晴らしい食材が注目を集めています。
イワシなどの青魚に含まれる『EPA』がコレステロール値に効果
青魚の中でも、イワシやサバなどに含まれる『EPA(エイコサペンタエン酸)』は、血管に悪影響を与えるLDL(悪玉)コレステロールを減らす働きがあることが研究で明らかになっています。
EPAは、血液をサラサラにする効果もあり、血栓や動脈硬化のリスクを下げることが期待できます。また、EPAは脳卒中や心筋梗塞などの予防にも効果的だとされています。
青魚は、EPA以外にもDHA(ドコサヘキサエン酸)やタンパク質、ビタミンなどの栄養素が豊富に含まれています。そのため、健康維持や疾病予防には、積極的に摂取することが推奨されています。
EPAは不飽和脂肪酸の一種
EPA(エイコサペンタエン酸)は多価不飽和脂肪酸の一種です。不飽和脂肪酸にはオリーブオイルに含まれるオレイン酸、エゴマ油やアマニ油に含まれるα-リノレン酸などがあり、それぞれ健康効果が期待され、現在非常に注目されています。
EPAは昔から健康効果が有名なDHA(ドコサヘキサエン酸)と同じく、中性脂肪の低下や血小板凝集抑制作用による動脈硬化の予防、認知症の予防に役立つとされています。
EPAは体内で合成することができない
EPAは『必須脂肪酸』と呼ばれる人間の体内で合成されない成分です。ですのでふだんの食事から効率よく摂取することが必要になってきます。
『イワシ』は青魚の中でも特にEPA、DHAが多い
イワシは、青魚の中でも特に健康に良い栄養素を含んでいるため、健康に関心がある人々から注目を浴びています。この青魚に含まれるEPAは、心血管疾患の予防に効果的であることが研究により明らかになっています。さらに、マイワシという種類のイワシは、近年の漁獲量調査により、資源量が増加傾向にあることがわかっています。特に、大きいサイズのものが多く漁獲されているため、食べ応えがあります。このように、健康に配慮しつつ環境にも気を配った食材として、マイワシを取り入れることは、健康的な食生活を送るためにはうってつけの方法と言えるでしょう。
イワシの資源量について
2023年3月現在、近年の漁獲量調査により、イワシの資源量は安定しており、これに伴いイワシの販売価格も下がっているとの報道があります。ニュースや新聞でご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これは、消費者にとってもうれしいニュースとなるでしょう。イワシは、健康に良い栄養素を多く含んでいるため、手軽に手に入る価格帯であることは、健康的な食生活を送るためにはうってつけの食材といえます。
EPAはイワシの脂に大量に含まれている
EPAは脂肪酸という名前のとおり、植物の油分や動物の脂肪分に含まれる成分です。つまり脂がのっているイワシほど多くのEPAが含まれているのです。
魚に脂がのる時期はつまり旬の時期。入梅イワシとも呼ばれる夏場の旬のイワシは特に脂肪がたっぷりと乗り、お刺身にすると白い脂が層になっているほど。こういう食材なら美味しく効率的にEPAを摂取することができます。
しかも最近では旬の時期が伸びているように感じられます。秋冬に獲れたイワシでも脂がしっかりのっているものが多くなっているのです。
現在サバ缶などで注目されているサバにもEPAは含まれていますが、実は缶詰に加工される小型サイズのサバは脂のりが薄めのものが多いんです。価格から言ってもオススメはイワシですね。
おすすめの食べ方は『いわし缶』
EPAを摂取するのにおすすめの食べ方はなんといっても『いわし缶』です。理由は以下のとおり。
鮮魚と違ってどこでも手に入る
イワシの鮮魚を買おうと思ったら、近所に魚屋さんがなかったり、不漁で入荷していなかったり、なんてこともよくあります。でもいわし缶ならスーパーやコンビニに行けば手に入れることができます。手軽に入手できることは非常に重要なことです。
味付けが様々で食べ飽きない
いわし缶なら水煮や蒲焼き、味噌煮や味付けなどいろんな味があること、炊き込みご飯にしたり炒めものに混ぜたりとアレンジが多彩です。食生活の改善は毎日の食事で食べ飽きないことも重要な要素です。
骨や皮まで摂取できる
お刺身でももちろんEPAを摂取することはできますが、いわし缶ならそれ以外にカルシウムたっぷりの骨や皮の部分までそのまま食べることができます。骨粗鬆症が増えている現代だからこそ大事にしたいですね。
いわし缶にはやEPA値がDHA値が記載されている
これが大きなポイント。コレステロール値や中性脂肪を気にする方向けに、最近のいわし缶はEPAやDHAの量を表示していることがあるのです。
パッケージ裏をよく読みましょう
なんと最近販売されているいわし缶(とくに国内有名メーカーのもの)には、DHAやEPAの量が記載されているものがあるのです。
たとえば今筆者の手元にある『マルハニチロ いわし水煮 月花』という缶詰には、1缶あたりなんと5,244mgのEPA、3,310mgのDHAが含まれていると記載されています。
EPAのサプリメントと比較してみると、一番有名なサプリメントで1日3粒で350mgのEPAやDHAが配合されてあると書いてあります。
いわし缶にはサプリメント数十粒分のEPAが含まれているんですね。サプリメントを飲むよりも食事に上手にイワシを取り入れていいきましょう!
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