サバ缶、いわし缶の健康効果が年々注目を集めている
近年、テレビや新聞、ネットニュースなどでイワシなどの青魚や、サバ缶、いわし缶の健康効果が話題に上がることが多くなっています。
当サイトでもサバ缶やいわし缶の健康効果をこれまで複数の記事で紹介して参りました。
サバの美容効果がスゴイ!美味しくてキレイになるサバやサバ缶の選び方を紹介します
結局のところ『サバ缶』と『いわし缶』どっちが栄養価が高くて健康に良いの?違いは?気になる疑問にお答えしました
イワシ缶の健康効果がスゴイ。EPA、DHAで薄毛や血液サラサラ、栄養も豊富な秘密を大公開!
サバ缶やいわし缶の健康成分であるオメガ3不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は、ダイエットや動脈硬化などに効果があることが知られています。
昔から「青魚は健康に良い」と言われてきましたが、近年になって科学的にその裏付けが取れた形となっています。

いわし缶は花粉症に効果あり?当サイト宛に質問がありました
様々な栄養素と健康効果が知られるようになってきましたが、先日読者の方よりこんなご質問をいただきました。
イワシやサバなど青魚に含まれるEPAやDHAといった不飽和脂肪酸が健康に良いのはよくわかったのですが、もしかしてイワシなどの青魚に花粉症への効果があったりするのでしょうか?
日本人の国民病ともいえる花粉症。最近では春のスギ花粉だけでなく、夏はヒノキ、秋はブタクサなど年中マスクや薬が手放せない…という方も少なくないと思います。
花粉症にはこれまでヨーグルトや納豆、チョコレートなどの食べ物が有効との話がありましたよね。
イワシやサバなどの青魚に含まれるEPAやDHAはご質問内容のとおり動脈硬化や認知症、薄毛など様々な効果があることは知られるようになってきましたが、花粉症に効くというのはこれまで聞いたことがありませんでした。
そこで、各種論文などを用いて調べてみました!
花粉症とEPA・DHAの関係について論文が見つかったものの…
こちらの論文では、青魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)がアトピー性皮膚炎の症状を緩和する効果があったことが示されています。
引用:上記の12週後までのデータがとれた16例における紅斑、丘疹、苔癬化、掻痒の各症状は、試験開始後12週後までに有意な改善(p<0.05)が認められた(Fig.1))。 全般改善度は、症状悪化のために途中で試験を中止した2例を含む12週後までのデータがある18例を評価対象とした場合、12週後には、著明改善1例(5.6 %)、中等度改善7例(38.9 %)、軽度改善5例(27.8 %)、不変3例(16.6 %)、悪化2例(11.1 %)と なり、軽度改善以上が 18 例中 13 例(72.2 %)であった (Fig.2A)。
ということで、上記の論文では抗アレルギー作用があることが示唆されています。しかしながら、花粉症についての直接的な検証は行われていないようです。
抗アレルギー作用があるからといって、安易に花粉症(アレルギー性鼻炎)に効果があるとはいえません。この結果からはサバ缶やいわし缶など青魚に含まれるEPAやDHAが花粉症に効果があるとはいえないことがわかりました。
EPAはアレルギー性結膜炎に効果がありそう
もう一つ見つかった情報としては、イワシなどの青魚に含まれるEPAなどのオメガ3脂肪酸がアレルギー性結膜炎(花粉症)を改善させるというものです。
該当の論文はこちら(英語論文です)→https://www.fasebj.org/doi/abs/10.1096/fj.201801805R
https://www.juntendo.ac.jp/news/20181105-04.html
※順天堂大学のwebサイトへ移動します
この論文によると、オメガ3脂肪酸を豊富に含むアマニ油や魚油(魚の脂)がアレルギー性結膜炎を改善させるということです。
どうやら目のかゆみや目やになどの症状には効果がありそうですね。しかし花粉症の症状は様々。鼻水やくしゃみなどに効果があることは示唆されていません。

引き続きイワシと花粉症の関係について調査中!
今回調べてみた結果、めだか水産としての結論としてはイワシなどの青魚に含まれるEPA、DHAが花粉症に効くとの確証を得られなかったので、効果がある事は断言出来ません。
ただし、アトピー性皮膚炎やアレルギー性結膜炎には効果がありそう、という情報が発見できました。気になる方は是非原文をしっかり読んでみてください!
何にしてもイワシはこれから大ブームの予感!食べて美味しく健康にも良い食材ですので、これからもどんどん摂取していきましょう!