入梅いわしとは?
梅雨時期に旬を迎えるのはマイワシ
日本国内で水揚げされる主なイワシには『マイワシ』『カタクチイワシ』『ウルメイワシ』の3種類がありますが、梅雨時期に旬を迎えるのはマイワシです。いわし缶や梅煮などの煮つけにするのもこのマイワシです。
マイワシは3種類のうち最も大きく成長し、様々な加工品や養殖魚の餌となるため日本の水産業にとって非常に重要な魚です。『真のイワシ』ということでマイワシと名付けられているほど。
最も脂がのるのが入梅のころなので『入梅いわし』
そんなマイワシが最も脂がのって美味しくなる季節といわれているのが6月~7月の梅雨時です。この時期のマイワシをとくに『入梅いわし(にゅうばいわし)』と呼んで珍重しています。
入梅いわしは千葉県銚子のプライドフィッシュ
全国有数の水揚げ量を誇るマイワシの名産地、千葉県銚子では、入梅いわしをプライドフィッシュ※として認定しています。たしかに銚子の梅雨時期のマイワシは脂がのって非常に美味しいです。
※プライドフィッシュとは:春夏秋冬ごとに各都道府県のJFグループ(漁業協同組合:漁協)がそれぞれ1種ずつを認定した、漁師が選ぶ本当に美味しい魚だそうです。
最近は時期がずれてきているという話も
知る人ぞ知る『入梅いわし』という言葉ですが、実は近年では入梅の時期でなくても美味しいマイワシが水揚げされるようになっているんです。代表的なのは夏から秋に水揚げされる北海道のマイワシ。サンマと同じ時期かそれより早くから水揚げが始まり、築地市場や豊洲市場では非常に高値がつけられています。
回遊ルートが変わった?
入梅いわしの時期でなくても美味しいのには、一説によれば黒潮の流れが変わったからともいわれています。マイワシは黒潮に乗って日本近海を回遊する魚です。海流の変化によって梅雨時期が一番ではなくなった可能性もあります。
入梅いわしの健康効果
EPAとDHAがたっぷり!
イワシといえば近年注目されているのが健康成分のEPAやDHAですよね。EPAやDHAは不飽和脂肪酸といわれ、魚の脂肪分に多く含まれることが知られています。つまり、脂のりの良い時期のイワシであるほどたくさんEPAやDHAが含まれているってことなんです!
とくに最近はEPAに血液サラサラ効果による動脈硬化予防や美肌効果、認知症の予防などに効果があるとされ、サプリメントでも大人気になっています。
できる限りEPAはサプリメントは用いず、食材から無理なく摂取したいですよね。そんなときにぴったりなのが入梅いわしということができます。
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入梅いわしにオススメの調理方法!
やっぱりシンプルに塩焼き!
脂がのった入梅いわしはまずはシンプルに塩焼きにしていただくことをお勧めします。最近はなんでもお刺身でいただく文化になってしまっていますが、加熱してこそ本当の美味しさが引き立つ魚も多くいるんです。
入梅いわしの塩焼きの手順
頭と内臓を除いた入梅いわしに塩をふる
頭と内臓を除いて両面に塩をふります。脂のりが強いものほど塩を強めにしたほうが美味しく召し上がれます。
10分ほどおいておき、出てきた水分をふきとる
これがポイント。塩をふったまますぐに焼くよりも、このほうが美味しい塩焼きになります!
フライパンやグリルで両面をしっかり焼く
入梅いわしは焼いていると部屋中がイワシのにおいになります。しっかり換気しましょう。こんがり焼き色がついたらできあがり!
動画でも入梅いわしの魅力をご紹介しています!
めだか水産広報部がお送りするYouTubeチャンネル『さかなでのみましょう』でも入梅いわしの魅力をお伝えしています!
動画をご覧いただき、お酒が飲みたくなった、入梅いわしを食べたくなった、という方は是非チャンネル登録、高評価ボタン、をお願いいたします!