※本記事ではメダカが冬場に活性が下がりほとんど動かなくなる状態を「冬眠」と呼んでいます。
メダカの冬眠時期
メダカの冬眠時期は、11月後半〜3月までです。
ただし、地域によって冬眠時期がズレる場合があります。
メダカは、外気温ではなく水温の低下によって冬眠をします。
水温が15℃以下になると、徐々に餌を食べる量が減り動きも鈍くなり、10℃以下になると水の底でじっとして動きません。
元気なメダカは冬眠しても生き残れますが、1.5〜2センチの稚魚や老魚、弱っているメダカは冬眠しても体力がないため死んでしまう可能性があります。
そういったメダカは室内に入れて、ヒーターを使用し一定の水温で飼育することをおすすめします。
冬眠明けの水替えには注意
春になってメダカが冬眠から目覚めても、すぐに多量の水替えや掃除をすることは控えてください。
冬眠明けのメダカの体力は落ちているため、急な水質や水温の変化でメダカに強いストレスを与えると死んでしまう可能性があります。
他にも、たくさん餌を与えたり日当たりの良い場所に移動させたりも体調を崩してしまう原因となります。
メダカが活発に動き回り、しっかりと餌を食べるようになって体力がついてから、掃除や水槽の模様替えなどを行いましょう。
冬眠中のメダカは底でじっとしている
冬眠中のメダカは、底でじっとしてほとんど動きません。動かないので死んでいるように見えてしまいますが、エラやヒレは呼吸のために動いて、温かい日中は水面に上がってきます。
冬眠中のメダカが安心できるように、岩や流木、水草などの隠れ場所を用意してあげましょう。フタをして飼育容器全体を隠れ場所にしても良い方法です。フタは雪が水槽の中に入って水質が悪化するのを防いでくれ、鳥や猫などの外敵から身を守る効果もあります。
冬眠の場合は、水深が15〜20センチ以上あり、水量も20リットルほど入る飼育容器にしましょう。
水面が氷付く程度ならば、メダカは比較的温かい底のほうでじっとして生きていますが、飼育容器が半分以上凍り付くと死んでしまいます。飼育容器はなるべく気温の上がる日向に置いてあげましょう。
水量と水深がある飼育容器に変えて冬眠させましょう。
メダカの冬眠中の注意点
冬眠中には注意点があります。安心して冬眠できるような環境にして、メダカが冬眠から目覚めるまでそっとしておきましょう。
急激な水温の変化
メダカは急激な水温に弱い生き物です。冬眠中は餌も食べずにじっとし体力が弱っているので、急激な温度変化の起こる場所に飼育容器を置かないでください。
冬眠状態に入ってからヒーターを設置して急に水温を上げたり、急に温かい室内に移動させたりするとメダカの負担になります。
ヒーターを設置する場合は冬眠する前からにし、1日1℃と徐々に水温を調整しましょう。
発泡スチロールを飼育容器に使用すると、保温と断熱の効果があっておすすめです。
日中の温まった水が徐々に変化していくため、メダカにストレスを与えません。
冬眠中は餌やり不要
メダカが冬眠中の餌やりは不要です。冬眠中はメダカの活性が減っているため、餌は食べません。食べ残しの餌を水槽にそのままにしてしまうと、水質悪化の原因になります。
また、消化不良になってしまう可能性もあるため、餌を与える必要はありません。
温かい日中にメダカが水面を泳いで、餌を欲しがっていそうなら少量与えてみましょう。消化の良い餌を与え、入れすぎないように注意してください。食べ残しがあれば、すくい取って捨てましょう。
冬の水替えはしない
メダカの冬眠中の水替えは行わないでください。冬眠中の温度変化や水質変化はメダカの負担になります。
また、メダカにストレスを与えてしまうため、水替えは冬眠前の秋までに行いましょう。
ただし、冬でも水槽の水は蒸発するので足し水で水深を確保してください。
足し水の際は、水温を水槽と合わせてからゆっくり水流が出ないように入れましょう。
水槽の水があまりにも汚れが目立つようなら、汚れた水を慎重に抜き取り新しい水を足してください。
室内で冬越しさせる場合は温度変化の少ない場所で飼育
室内で冬眠させる場合は、暖房などで温度変化の激しい部屋は避けましょう。
冬の寒い時期は、エアコンなどの暖房器具で室内が暖まり、暖房を切ると一気に寒くなります。メダカの飼育水も室内の気温の影響をうけて水温が上がったり下がったりします。1日の温度変化が激しいと冬眠中のメダカにとって負担が大きく体調不良になります。
室内で冬眠させる場合は、室温の変化が少ない玄関や外気温の激しくない部屋などに移動させてあげましょう。
メダカを冬眠させないためには
冬でも元気にメダカの泳いでいる姿を見たい方は、水槽にヒーターを設置しましょう。
15度以下になるとメダカの活性が低下するので、水温は18℃〜28℃の間で設定します。
外気温が低いからとヒーターの設定温度は変えず、水温で判断しましょう。水温は急激に上げないように気をつけてください。
ヒーターを設置している場合は、メダカのお世話はいつも通りの餌やりや水替えを行います。
冬の水道水は冷たいので、水温は水槽の中の水と合わせてカルキ抜きを行ってから入れてください。
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