メダカの越冬対策の準備
メダカの越冬にはさまざまな準備が必要です。
メダカが安心して越冬できるようにしっかり準備しましょう。
寒さに強い水草を用意する
水草は越冬中のメダカの隠れ家となります。
メダカが安心して越冬できるように用意しましょう。
冬の寒さにも強い水草を入れてください。
メダカと一緒に越冬できる水草の種類
日本に自生している水草は比較的寒さに強いと言われています。
- アナカリス
- ミズユキノシタ
- ロタラの仲間
- ヘアーグラス(マツバイ)
などの水草は寒さに強く越冬できます。
「ミズユキノシタ」「ヘアーグラス(マツバイ)」は寒くなると水上葉は枯れてしまいますが、水中に根が残っていれば春になると再度水上に葉を伸ばします。
「ロタラの仲間」は水面が凍らなければ、枯れずに春になると花を咲かせます。
浮草も効果的
浮草を入れてあげると鳥や猫に見つからないように隠れられます。日本に自生する生命力が強く冬の寒さにも耐えられます。
ただし、水面が凍るほどの気温には耐えられないので保温をしてあげましょう。
メダカの保温対策と同じように、エアレーションや断熱材シートなどを使用してください。
柿の葉をメダカの隠れ家にすることも
メダカ飼育者で柿の葉を入れて、メダカの隠れ場として使用している方もいます。
柿の葉は、茶色くなった落ち葉の状態で入れてください。
殺菌効果があり飼育水のPHを下げる効果がありますが、水槽に入れる場合はしっかりと洗い、気になるようなら煮沸消毒をします。
柿の葉でなくても、葉を入れると水草のように隠れ場所となります。ただし、水槽に入れていると腐ってしまう葉もあるので注意しましょう。
農薬などの薬品を使用して育てられた葉は、そのまま入れないでください。
流木や石を入れる
流木や石を設置するとメダカが安心して越冬でき、メダカが体を寄せたり隠れたりする場所となります。
流木や石は、熱帯魚店やネットショップで購入できます。
川原で拾ってくる場合は、私有地や国立公園以外の場所で採集で行いましょう。
所有地には、個人の所有権があるため、無断で入ったり採集したりすることは禁止されています。
採集したい場合は、所有者に連絡をして許可をもらってからにしてください。
国立公園も同じで、採集は禁止です。「自然公園法」で定められているので注意しましょう。
流木や石を採集する際は、私有地や国立公園ではないかを調べてからにしてください。
採集した石や流木は洗浄・消毒する
採集した流木や石には泥や有害物質などが付着しているため、ブラシなどでしっかりと洗い、煮沸消毒をしましょう。
流木には、アクがあるのでしっかりと煮沸消毒をして、天日干しをしてから水槽に入れます。
採集した流木や石を使用する場合は、自己責任で行いましょう。
また、最近では100円ショップでもメダカの隠れ家が販売しています。
エアレーションを設置して凍結対策
エアレーション(ブクブク)は、表面の水を動かすことで飼育水が凍りつかないようにしてくれます。
屋外飼育で外気温が下がると飼育水は凍りついてしまいます。
表面だけが凍りついても、メダカは水槽の水温が比較的高い底でじっとして生きていますが、飼育水が半分以上凍ってしまうとメダカも生きられません。
凍らないように、エアレーションで水流を起こしましょう。
水流は、表面が静かに動くように調整してください。
水流を激しく動かしてしまうと、越冬中で体力のないメダカの負担になります。
また、底の温かい水と表面の冷たい水が混ざってしまいます。
メダカの体の負担にならないように、エアレーションは弱くしたり水面近くだけをエアレーションするようにしましょう。
すだれやフタをする
すだれやフタをすると、雪が入って水質悪化を防いだり飼育容器全体がメダカの隠れ場所となったりします。冷たい風を防ぐ効果もあります。
冬以外にも夏のつよい日差しを遮ってくれるので、通年使えるアイテムです。
フタをする際は、完全に閉めてしまうとメダカが酸欠になってしまう場合があります。
水草が入っている場合でも、光合成ができないので酸素不足になるため、少しずらしたり、三分の一くらいを開けたりしましょう。
発泡スチロールは、保温性と断熱効果があり効果的です。メダカの越冬には使用するのをおすすめします。
水深のある飼育容器にする
水深が浅いと飼育水と一緒にメダカも凍ってしまいます。屋外飼育なら、水深を確保できる飼育容器にし、水深は15センチ程度は保ちましょう。
15センチ程の水深があれば飼育水の底の方まで凍るのを防ぎやすいです。
また、飼育容器を発泡スチロールにすると保温効果と断熱効果があり越冬におすすめです。
東北などの寒い地域では、発泡スチロールを2重にして室内に入れるなどの対策をしましょう。
越冬中のメダカの世話
越冬中のメダカは、ストレスを与えないように注意しましょう。
なるべく振動を与えず、必要のない移動はせず、春が訪れるまで静かに見守ってあげてください。
エサは与えない
越冬中のメダカは基本的にエサを食べません。
食べ残しが水槽にあると、水質が悪化してメダカの体調も悪くなります。
日中の温かい時間にメダカが水面近くを泳いでいるようなら少量与えて、1分以内で食べ切れる量にし、食べ残しはスポイトなどで丁寧に取り除いてください。
飼育水が減ったら足し水のみ行う
冬は、飼育水が減ったら足し水のみにしましょう。
水替えはメダカにストレスを与えます。
越冬中の体力がないメダカにとってかなりのストレスとなり、弱ってしまう可能性があります。
水替えは、メダカが越冬する前に終わらせましょう。
関連記事
めだか水産ではメダカに関する様々な話題を解説しています。ぜひご覧ください。
3月の冬眠明け、メダカのお世話は何に注意すればいい?3月はメダカにとって冬眠明けの季節です。冬眠明けすぐのメダカは、冬眠中の時と同じお世話をします。冬眠中は、餌も食べずにじっとしていたので、まだ体力が戻っていません。日中[…]
春はメダカの冬眠明けの時期春はメダカの冬眠明けの時期です。冬眠が明けるのは、地域によって差はありますが、3月から4月と言われています。3月は、朝と夜はまだ寒い日もあるため、メダカの餌やりや水替えなどのお世話は、様子を見て[…]
メダカは2〜3月に産卵するか?屋外で飼育しているメダカは、冬の間は冬眠をするため産卵はしません。メダカは水温が高くなってくる4月〜10月が産卵の時期です。変温動物のメダカは水温が下がると活性もさがり、餌も食べずに[…]
メダカの飼育管理、2月は何をしたらいい?2月はメダカにとってまだまだ寒い時期です。冬眠中のため、12月や1月と同様のお世話をしてあげましょう。日中に日光が当たらない場所はとても寒いため、11月から2月の冬の期間は日当[…]
本記事では、冬にメダカを室内で飼育する際のポイントや注意点を紹介しています。室内での冬越しは飼育容器に「ヒーターあり」「ヒーターなし」で飼育の仕方が異なります。それぞれ詳しくご紹介します。冬のメダカ室内飼育。ヒーターなし[…]
※本記事ではメダカが冬場に活性が下がりほとんど動かなくなる状態を「冬眠」と呼んでいます。メダカの冬眠時期メダカの冬眠時期は、11月後半〜3月までです。ただし、地域によって冬眠時期がズレる場合があります。メダカは、外気[…]
本記事では、メダカの冬越しのポイントについて解説します。水深や水温、容器は何を使うべき?水面の氷対策など、気になる冬越しのコツを確認しましょう。※本記事ではメダカが冬場に活性が下がりほとんど動かなくなる状態を「冬眠」と呼んで[…]
メダカは冬になると『冬眠』のような状態になりますメダカは10月に入り水温が20℃以下になってくると、メダカ自身の体温が下がり徐々に動きが鈍くなって、餌を食べる量も少なくなってきます。真冬の時期にはほとんど餌を食べることはなく、飼[…]
メダカは越冬できる魚ですヒメダカや黒メダカ、青メダカ、楊貴妃、みゆきメダカといった改良メダカは、日本にいるメダカを品種改良して出来たメダカなので、日本の冬を越すことができます。冬が明ける頃には色も上がり、より綺麗なメダカを見るこ[…]
秋のメダカの飼育環境とは秋はメダカにとって快適な気温となります。ただし、秋は気温が徐々に下がるため、メダカの水質やエサの回数、水槽掃除は注意しましょう。メダカの水温や水質には注意メダカは水温が25℃、水質が中性〜[…]
メダカの冬眠はいつから?何月?メダカは11月頃、水温が10℃以下になると冬眠が始まります。冬眠するとメダカは水の底の方でじっとしていて、外気温が上がり暖かくなってから冬眠から目覚め始めます。目覚めるまでは、餌はほとんど食[…]