本記事では、冬にメダカを室内で飼育する際のポイントや注意点を紹介しています。
室内での冬越しは飼育容器に「ヒーターあり」「ヒーターなし」で飼育の仕方が異なります。
それぞれ詳しくご紹介します。
冬のメダカ室内飼育。ヒーターなしの場合のポイント
ヒーターを設置していない場合、室内でもメダカは冬眠します。
室外のお世話とほとんど同じですが、注意点もあります。
室外での飼育管理のポイントは以下の記事をご覧ください。
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基本的に餌は与えない
ヒーターを設置していない場合、冬場にメダカの餌やりは不要です。
メダカは冬眠中、ほとんど餌を食べません。
水温が10℃以下になると、メダカの活性が低下し水槽の底でじっとして動かなくなります。
活性が低下するため、餌は食べなくなります。この状態を冬眠と呼んでいます。
日中の温かい時間になると水面を泳ぎますが、餌を与えてもあまり食べません。
少量与えてみて食べ残しがあるようなら、取り除きましょう。
食べ残しがあると、飼育水の水質が悪化してメダカの体調不良の原因となります。餌の与えすぎには注意しましょう。
メダカの餌は開封してから半年も経つと酸化して劣化する場合があります。
なかなか使いきれないかもしれませんが、定期的に買い替えてなるべく新鮮な餌を与えるようにしましょう。
水替えは不要
室内でヒーターを使用していない場合は、冬場の水替えは控えた方が良いでしょう。
冬眠中に水替えを行うと、メダカのストレスになり冬越しできずに死んでしまう可能性があります。
餌もほとんど与えずメダカの代謝も低くなるため、飼育水はそこまで汚れません。
水替えは不要ですが、水が蒸発して減ってしまったら水を足してあげましょう。
足し水は飼育水と温度を合わせる
足し水をする際は、寒いからといってお湯は入れないようにしてください。
冬場のメダカの水替えは、飼育水と同じ温度のカルキを抜いた水を入れます。
メダカが冬眠する前に水替えを行い、冬眠中はストレスを与えないよう見守ってあげてください。
冬越し明けの水替えは体力がしっかり回復してから
冬越し明けの水替えは、メダカが餌をしっかり食べるようになってから行います。
冬越しした後のメダカは体力がほとんどありません。
体力が回復していない状態で水替えをしてしまうと、ストレスなどで死んでしまいます。
また、日の当たる場所にいきなり飼育容器を移動させるのもやめましょう。水温の変化に耐えられません。
冬越しできたからと安心せずに、メダカの動きをよく観察してください。
飼育場所は玄関や温度変化の少ない部屋へ
飼育場所は玄関など温度変化の少ない部屋にしましょう。
冬は、リビングなどで暖房を使用し室内が温まります。
室温が上昇すると、メダカの飼育水も水温があがります。
夜など、暖房を消すと室内の気温が下がり、メダカの水温も下がってしまいます。
水温の変化が激しいとメダカの体調が悪くなってしまいます。
室温の変化が激しくない場所に置いてあげましょう。
冬のメダカ室内飼育。ヒーターありの場合のポイント
ヒーターありの場合は春〜秋と同じお世話で大丈夫ですが、温度設定に注意しましょう。
ヒーターを設置すると水温が安定する
ヒーターがあると一定温度に設定できるため、水温が安定します。
水温が安定していると、冬でも元気に泳いでいるメダカを観察できます。
ヒーターには「サーモスタット」「オートヒーター」の2種類があります。
おすすめは「オートヒーター」で、水温を固定してくれるためメダカ飼育の初心者でも簡単に設置できます。
「サーモスタット」は温度の調節機能がついています。
寒いと温度を上げた方がいいと感じてしまいますが、ヒーターを設置していれば水温は一定温度に温めて調節してくれます。
急に温度を上げてしまうとメダカの体調不良の原因になります。
水温を上げたい場合には、1日1℃ずつ徐々に上げてください。
世話はいつも通りでOK
ヒーターで水温が安定しているため、餌やりや水替えなどのお世話はいつも通り行います。
餌は1日2回を5分ほどで食べきれる量にして、水替えや水槽掃除は月に1~2回の頻度で行いましょう。
冬の水替えは水温に気を付けてください。
水道水は冷たいため、ヒーターで温かくなっている水槽に冷たい水を入れると、メダカはショックで死んでしまう可能性があります。
同じ水温になるように、お湯を使用し水槽の水と同じ温度にしましょう。
稚魚や老魚はヒーターを使う
稚魚や老魚、弱っている成魚は体力がないため、室内に入れてヒーターを設置することをおすすめします。
体力がないと、冬越しできないため冬眠させないように水温を26℃前後に固定して飼育してください。
秋生まれの稚魚でも個体により大きくなります。
秋生まれの稚魚は1.5センチ〜2センチ未満ならば室内飼育で育てましょう。
また、メダカの平均寿命は約2年です。
ヒーターを設置すれば産卵も可能
ヒーターを設置すると、冬の間でも産卵を狙うことができます。
メダカの産卵は日照時間1日13時間以上、水温25℃~28℃あると産卵します。
冬でも産卵させたい場合には、日照時間をLEDライトで補います。
卵を産めるように水草も入れてあげましょう。
産卵したら、メダカは卵を食べてしまうので別の飼育容器に移します。
卵の飼育容器にもヒーターを入れて水温を保ってください。
稚魚の飼育方法は成魚の水温や水質と同じです。
水温は25℃~27℃に設定し、カルキを抜いた中性の水で飼育します。
水はグリーンウォーターがおすすめです。
グリーンウォーターの作り方は以下の記事で紹介しています。
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ヒーターを使用せずに保温する方法
「電気代が気になるけど保温したい」「ヒーターが壊れた」などの理由でヒーターを使用せずに保温したい場合もありますよね。
ヒーターを使用せずに保温したい場合は、「発泡スチロール」「保温シート」「断熱材シート」で飼育容器の周りを巻きます。
発泡スチロールは、飼育容器より大きいサイズを容器して中に入れてあげても保温効果があります。
隙間に、ホッカイロやお湯を入れたペットボトルを詰めてあげると保温効果が増します。
保温シートや断熱材シートは100円ショップでも販売しており、飼育容器の周りや下に敷いてあげましょう。
警戒心の強いメダカなら、フタをしてあげると安心できます。
フタは完全に閉めてしまうと酸欠になるため、隙間をあげましょう。
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